43回を迎えた逓信記念日の記念式典は、予定していた 昭和51年4月20日が国鉄及び私鉄の“ゼネスト”にぶつかったた め、交通混乱を考慮し、延期されたが、中央式典は5月 7日に帝国ホテルで、地方式典は5月27日に各地方郵政 局及び沖縄郵政管理事務所の各所在地においてそれぞれ 盛大に挙行された。電波研究所では、5月7日に10時か ら講堂において記念式典が行われ、今年は、事業優績者 として特に電波研究業務に功績のあった個人2名と1団 体に対して表彰状と記念品が贈られた。
この記念日に当たり表彰された当所職員

         大 臣 表 彰
通信機器部 物性応用研究室長 技官 五十嵐 隆
 極めて旺盛な研究心と卓越した技術とをもってよ く職務に精励しレーザー・レーダの開発研究を行 い斯界の技術の発展に大きく寄与した。
         所 長 表 彰
調査部 国際技術研究室長   技官 石川 三郎
 電波技術の国際的動向に関する調査及び研究に従 事し、その研究成果を国際無線通信諮問委員会及び 電波技術審議会に反映させるとともに国際的な研究 動向に絶えず注目して研究レベルの向上に多大の貢 献をした。
周波数標準部 主任研究官   技官 小林 三郎
 実用周波数標準及び標準時の設定と確度向上の研 究に従事し 実用標準施設の改良開発及び国内にお ける精密時刻同期方式の確立に幾多の成果を挙げ実 用標準の精度向上と標準電波の有効利用に多大の貢 献をした。
平磯支所 (団体)
 26年間にわたり一致協力して電波警報及び太陽電 波の観測研究の業務に従事し、極冠帯異常電離層吸 収現象の発見及び電離層じよう乱の予見性の改善並 びに電波警報の適中率の向上など価値ある研究成果 を挙げた。
      永年(30年)勤続功労者
電波研究所 湯原仁夫、高橋 達、河野 渉
山口 伸、新保礼次、管原英治
島田敏行、平 武治、新井幸一
電波研究所 大沼六郎、加藤仲夏、村上利光
木下藤一、小井手文一、川上謹之介
平磯支所    水戸部 温
秋田電波観測所 山岡 己雄


郵政大臣表彰を受けた五十嵐 隆氏

【資料】電波研究所ニュース、1976.6、No.3