1982年(S57)5月に始まった設立30周年記念行事の一つとして(本 ニュースNo. 77参照)11月26日午後,4号館大会議室に おいて,電波界の大先輩で電波研究所にも縁の深い難波 捷吾氏(KDD社友),二条弼基氏(伊勢神宮大宮司)を招 き講演会を開催した。
 難波氏は「電波研究の懐古」と題し,昭和初期におけ る長波の研究を中心に当時の電波界の動きにふれ,さら に中年以後の人間の生き方などを熱っぽく講演した。ま た二条氏は「伊勢神宮に奉仕して」の題で講演し,奈良 ・平安のしきたりを今も受け継ぐという聖域,伊勢神宮 の意外な姿をたっぷりのぞかせてくれた。当日の聴講者 は138名を数え,両氏の珍しい話に耳を傾けていた。ち なみに両氏の略歴は次のとおりである。
 難波捷吾氏(工学博士)
昭和2年 京都大学電気工学科卒業
同2年 逓信省電気試験所入所
同13年 国際電気通信社へ転出
同37年 国際電信電話常務
同42年 日本情報処理開発センター会長
 二條弼基氏(工学博士)
昭和12年 東北大学電気科卒業
 〃  逓信省電気試験所入所
同31年 電波研究所次長
同35年 電波監理局次長
同51年 伊勢神宮大宮司

【資料】電波研究所ニュース、1982.12 No.81